「ピラニア」

いいか。水中で奴らに見つかっても決して慌てるな。
例え目が合っても、奴らは思いのほか慎重だ。こちらを伺っているうちはまだ大丈夫だ。
できるだけ音を立てず、ゆっくりと距離をとれ。
単独なら見た目ほど好戦的じゃない。そのまま岸へ逃げられるさ。

気泡の描き方の研究

水中を表現する要素の一つに気泡があります。大小様々なモノを描くことでリアリティを出すことができますが、大きな気泡を真面目に描こうとすると結構な時間が必要になります。舞台装置として使う気泡はあくまで副題です。主題に時間をさくためにレイヤー効果を使ってベースとなるものを作れないか研究しました。

「星喰」

2020/05/09~17 – 23h

クソ、なんでこんなにもなるまで放っておいたのだ!

あの小さな星屑を喰らっているうちはまだマシだ!こっちに降りてきちまったら、取り返しがつかなくなるぞ…。

は!泣き言はそこまでにしようや。つまるところ、ここで食い止めれば問題ないってことなんだろ!
…さぁ、征こうか!!

「祭壇」

風が嵐に変わる前に村を出た。

習わしに従えば神事として他の人も同行するが、最期の頼みとして取りやめてもらった。
今の風の様子では、山頂を降りる頃の方が危険になるからだ。

山道を中腹まで登る頃、風は嵐に変わったが、切り立った岩壁の御蔭でふらつきながらも脚をすすめることはできた。
岩壁にすがりながら山頂を目指す。

滝のような雨の中を進むと突然風が強くなり、見上げれば空が開けていた。
渦巻く黒雲と叩きつける雨の中に伝え聞いた通りの祭壇が見えた。

稲妻が閃き山頂をかすめる。
その光は岩棚に降りた竜を照らし出した。

それが私を待つ神様のはずだった。
しかし神様は私には目もくれず、嵐を切り裂くように咆哮を上げていた。

私には神様が一本の木を守っているように見えた。

「海底探窟家」

タコさん:タコの人魚・好奇心旺盛・狭いところ大好き
海底資源探索チームのエースダイバー。むかしは趣味で、今は仕事で潜っている人。穴を見つけると好奇心に導かれるまま潜っていってしまうので、よく上司から「ブリーフィングくらい出ろ」と怒られる。浮上後すぐに連絡が取れる様に耐水耐圧の通信機が支給されたが、海の中で出るので「ごぼごぼ言っててわからねぇよ」と、専用の潜水装備が開発されていつでもブリーフィングに出られる様になりました。海底からでも海上基地とデータのやり取りができて便利。探索範囲も格段に広がりました。装備のシルエットが完全にタコ型なのは開発部の遊び心。

「背中」

自分の翼の描き方を見直すために、資料を元にリアリティを追加する方向で記事を書きました。今回はそこでの考察を元に、キャラクターを描く実践です。キャラクターに合わせようとすると、翼のシルエットは調整したほうがよさそうだとわかりましたが、考察で整理した内容はそのまま当てはめることができそうです。今後はキャラクターに合わせた羽のサイズ感を養っていくことが課題ですね。
2019/12/25~2020/01/12 – 17h

厚塗りで光と影を描く際の色の選び方

光は輝度の高い黄色に近づき、影は輝度の低い青に近づく。これを前提に固有色から色相をずらすと、馴染みやすい色が作れます。過去作に感じていた違和感、最大の理由は距離感でした。一旦説明ができそうなところまで来ましたので、普段どうやって色を選んでいるのかをまとめたいと思います。

透過光の描き方

厚塗りでの透過光の描き方をまとめてみました。光は色相を黄色に寄せる、影は色相を青に寄せるというナチュラルハーモニーの考え方を着色時の基本としていますが、透過光のポイントは少し外れて彩度の高い固有色を使うことです。動画もあるので見てみてください。