黄昏の邪竜

宵の邪竜

夕暮れ時、それは人の世の活力の隙間。世界が切り替わるほんの数瞬の時間。家路につき、ふと気を緩めたのなら気をつけろ。辺りから人の気配が消えていなのなら、今こそが逢魔ヶ刻なのだ。

宵の邪竜
宵の邪竜

作品の概要

今日の勤めを終えた黄昏時に、ふと気を緩め息を落とす。

次の瞬間気がついた。辺りから人の気配が消えている。

息を呑むと同時に気を引き締め、視線を上げる。そこには一匹の妖しが立っていた。

刀に手を伸ばしながら思い出す。この時が他になんと呼ばれていたのかを。

テーマ

和の邪竜

モチーフ

能面:一角仙人

コンセプト

人の心の隙間に住む白い翼を持つ邪竜

挑戦課題

四足動物の後ろ足の理解

今回の反省点

描き進めて見たものの、時間がかかった割には納得のできる制作にはなりませんでした。

これまでの制作の反省と合わせて考えてみると、本作はラフ段階で整理が必要な情報を整理せずに進めてしまった点が良くなかった様に思います。

ラフはどこまで描くか?

結論から言えば「完成形が脳内に浮かぶ」まで。
 

特に情報を組み上げながら制作する場合は、ここがないまま先に進んでも完成しないとわかりました。

現在はグレースケールで立体を起こし、その後着彩を行っています。
この手順でラフの工程を考えてみると下記になると思います。

ラフ→ 完成形での配置が確認でき、おおよその明暗がわかること

カラーラフ→ 完成形のイメージと実際の色の差を確認すること

ここまで進めても完成形が思い浮かばない場合、情報が足りないか、情報が多すぎて整理できていないかのどちらかだと思います。練り直しが必要でしょう。

この状態で無理やり先に進んでも、道に迷った辛い時間が続くだけです。

このあたりは、以前に書いたアイデアの組み上げと合わせ、もう少し詳しい内容を書きたいと思います。

次回への課題

現在制作をする際には「テーマ」「モチーフ」「コンセプト」「挑戦課題」を考えるようにしています。

特に「コンセプト」はテーマ+切り口なので、完成形がイメージできていないと書くことができません

ラフが完成したと思ったら、コンセプトを考えてみると先にすすめるかどうかの指標になりそうです。

次の作品からはこのステップを取り入れていきたいと思います。


この断片があなたの星へ続く道を、少しでも照らすことを願って

投稿者: 0.1

厚塗りで「存在感や重さ、質感による説得力」のあるイラストを目指しています。 日本では線画をベースとしたイラストが主流ですが、そこから外れたモノもイラストの世界を広げる為に必要だと考えています。「世界観にもう一味試したい」そんなときには、ぜひお声がけください。

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