「花冠」

2019/05/12 ~ 15 – 21h

「花冠」2019/05/12 ~ 15 – 21h

最近「自分の描き方は、境界が曖昧すぎるのではないか?」と感じていました。


製作速度向上のヒントを探す中で、よー清水さんのPSDファイルを拝見する機会があったのですが、書籍上でみるよりも、境界をはっきりと制作されていました。
選択範囲としてスパッと切り取ったか、ハードエッジの消しゴムで消した印象です。

先日の「印象派への旅 海運王の夢」展でも、境界について確認することができ、「境界をシャープにすることが、完成度を短時間で引き上げるヒントになる」と考えました。


今回は、ここまで使ってきたブラシを一旦やめ、ハードエッジのブラシを準備して試作をしてみたいと思います。


今回作成した「四角いハードエッジブラシ」
今回作成した「四角いハードエッジブラシ」

結果としては、製作速度向上と、塗りやすさの面で可能性を掴むことができました。

感想としては大きく3点になります。


1点目は、「筆圧の影響が少ないブラシのほうが、自分の”塗る”という感覚と合う」ということです。

Photoshopのブラシオプションには「不透明度に常に筆圧を使用」というものがあり、これまでは基本的にオンにして使っていました。今回はハードエッジ+この設定をオフにしての制作でしたが、こちらの方が塗りの工程に合っている様に感じました。

筆圧の影響が少ないと、描き味しては柔らかく感じます。絵の具をつけた筆で描いているときの感覚に近く、それに比べると今まで使っていたブラシは、かなり硬かったのだなと、驚きました。今回のブラシが絵の具なら、今までのブラシは色鉛筆ですね。

「不透明度に常に筆圧を使用」のオプションは、ボケ足の長いブラシを使う場合や、質感を整える際のグラデーションの調整では、強い味方になりますが、基本的には切っていていいように思います。このオプションには、キーボードショートカットが割り当てられるので、必要に応じて切り替えるのが良さそうですね。


2点目は、「調整用のブラシの調整が必要」ということです。

調整用ブラシとは、主にグラデーションの調整に使っていたブラシ群です。
制作開始時は、カラーラフまではハードエッジのブラシで作成し、質感の調整はこれまでのブラシを使うつもりでいましたが、実際に調整を開始してみるとボケ感が強すぎて、ピントがズレた様になってしまいました。

ハードエッジのブラシを使うのであれば、調整用のブラシも流量の影響を下げたものを使い、粒状のエッジで混色が発生するものを準備すると良さそうです。

また、遠景・近景の花を今回作成したブラシで描いて見たのですが、ブラシの角が鋭利に出過ぎてしまいました。ここは、同じハードエッジの楕円のブラシを作っておくのが良さそうですね。


3点目は、「ぼかしは効果である」ということの再認識です。

今回ボケ足の長いブラシを使ったのは、キャラクタの顔周辺、光があたっている部分になります。グレア(眩しさとしての光のにじみ)として乗せていますが、他がくっきりしているので、より効果が出ているように感じました。

過去にもグレアを狙ったことはあったのですが、効果が出ているのか疑問に思うこともありました。今回はくっきりとボケの差を、今まで以上に作れたのが良かったのだと思います。

画面を作る上で、差の設計は重要だと、改めて感じました。


描き味が大きく変わったため、ブラシに振り回されている感が残りましたが、可能性は掴むことができました。使いこなせるように精進していきたいですね。


今回は自分の前進を確認する意味も含め、2014年に制作したイラストを下敷きにしています。
奥行きの取り方は、成長できたのではないかと思います。

「花冠」2014
「花冠」2014

投稿者: 0.1

イラストレーター/0.1up project著者 厚塗りで「存在感や重さ、質感による説得力」のあるイラストを目指しています。 日本では線画をベースとしたイラストが主流ですが、そこから外れたモノもイラストの世界を広げる為に必要だと考えています。「世界観にもう一味試したい」そんなときには、ぜひお声がけください。