渋谷Bunkamuraで開催されていた「印象派への旅 海運王の夢」展へ行ってきました。しばらく美術展にいっていなかったので、本物を観ることで学びを深めたいと思います。
展示作品は、英国外への持ち出しが制限されている作品ばかりとのこと。本国のバレル・コレクションの改装期間中の特別来日ですので、貴重な機会かと思います。
今回の展示を見て改めて思ったことは「明暗差を設計できれば、それだけで絵になる」ということです。
良い絵はグレースケールでもかっこいいというのはよく言われることですが、西洋絵画作品では漫画のような輪郭線は見かけません。しかし、明暗の差を設計することで、輪郭にあたる境界を強調し、存在感を際立たせていると感じました。
最近、自分の描く境界が曖昧すぎるのではないか?と感じています。
勉強のためにデジタルで制作されている方のPSDファイルを観る機会があったのですが、境界がかなりカッチリと描かれていました。そして、制作時間も短い。
ここまでの描き方でも線を重ねて調整すれば、境界を整えることはできますが、時間がかかります。
速度を上げるためにブラシの見直しを始めたところだったので、良いタイミングで絵画作品を観て、確認することができました。
ただ、境界についての反省も、画面上全てに当てはめてしまうと、効果が薄れてしまうのではないかと思います。主題など強調したい要素に限定し、それ以外はここまで通り、少し輪郭をぼかした方が、より差を作ることができそうです。ここは検証が必要ですね。
<気になった作品>
- テオデュール・リボー/勉強熱心な使用人
- アンリ・ファンタン=ラトゥール/春の花
- アンリ・ル・シダネル/雪