構図:要素と余白の関係性(障害物との位置関係)

構図:要素と余白の関係性(障害物との位置関係)

動きと視線を持つ要素は、視線の先に余白があるとそこに向かうよう印象になります。一般的に余白は何もない場所を指しますが、画面上の大きな単一の要素も余白として働くことがあります。今回は壁を題材にその余白としての印象を見ていきましょう。

【構図要素】右からの大きな障害物と左からの動き

画面に大きな単一の要素がある場合、その要素の面も余白として働きます。

ここでは、画面上に大きな壁があった場合を考えてみましょう。

肯定的な障害物は回り込めそうな印象になる

画面上の大きな単一の要素が左に傾いているなど、右から左への流れが感じられる為、若干肯定的な印象が生まれます。

右側の障害物(避けて進みそう)
右側の障害物(避けて進みそう)

この画面の左側にキャラクターが配置されている場合、画面右側の大きな要素を回り込んで、動きを継続する印象になります。

右側の障害物を避けるイメージ
右側の障害物を避けるイメージ

【構図要素】左からの大きな障害物と右からの動き

否定的な障害物には押し潰されそうな印象になる。

画面上の大きな単一の要素が右に傾いているなど、左から右への流れが感じられる場合、若干否定的な印象が生まれます。

左側の障害物(押し返されそう)
左側の障害物(押し返されそう)

この画面の右側にキャラクターが配置されている場合、画面左側の大きな要素に押され、潰されそうな印象になります。

左側の障害物に押されるイメージ
左側の障害物に押されるイメージ

構図要素・配置の絞り込み検索

構図を学ぶ中で、画面の最終的な印象は小さな印象の積み重ねだと気づきました。

各記事で紹介している、小さな印象のどれか1つを採用すれば、良い構図になるというわけではありません。

重要なのは小さな印象の中から、自分が求める印象を集め、最終的な画面の印象を強化していくことです。


印象の方向を揃えるために、構図要素を印象(タブ)で絞り込みできる仕組みがあると、検討の助けになると考え、仕組みを準備しています。

イラスト制作の助けになれば幸いです。

※メインメニューからは「How to」→ 「構図要素・配置の絞り込み検索」とたどってください。


この断片があなたの星へ続く道を、少しでも照らすことを願って

投稿者: 0.1

厚塗りで「存在感や重さ、質感による説得力」のあるイラストを目指しています。 日本では線画をベースとしたイラストが主流ですが、そこから外れたモノもイラストの世界を広げる為に必要だと考えています。「世界観にもう一味試したい」そんなときには、ぜひお声がけください。

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