投げて歩く者
モデルは仏教の明王が一尊、歩擲明王(ぶちゃくみょうおう)です。
製作するにあたって資料を集める中で知ったのですが、明王は菩薩の外敵と戦う時の姿とのこと。歩擲明王は普賢菩薩の化身にあたります。
現世で迷い苦しむ人々を救済し、罪人に菩提心(さとりを求めるこころ)をおこさせるといわれています。
明王の立ち位置もそうですが、かなりアグレッシブな印象を受けました。
また、その名前はサンスクリット名「パダナクシパ(Padanakṣipa=”投げて歩くもの”)」の意訳からきているそうです。名前から連想したのは投石器・カタパルトでした。
異・仏教伝では本来の明王の立ち位置が反転し、敵となっています。
その中でも首魁にあたる存在です。
他のキャラクターたちが武器や魔法で戦う方向だったので、歩擲明王は戦闘の方向を変えたいなと思いました。
イメージしたカタパルトは木製のものだったので、もっと力強さが欲しいなと思いだしたのがフロムソフトウェアのアーマードコアシリーズでした。4脚タイプを乗り回していたので、その姿をベースに生物感を残すようにデザインしました。
戦闘に特化した異形の神というところで、良い感じにまとまったのではないかと思います。
シールシリーズはAGAWA様のカードショップにて販売中です。
「異・仏教伝」内容紹介動画
AGAWAさんから購入者の方がつくってくれた紹介動画をご連絡いただきました。静止画ではわかりづらい販売物の質感などの参考になりましたら幸いです。
この断片があなたの星へ続く道を、少しでも照らすことを願って