「幻想藝術考7」展での販売に向けて、画集を準備しました。
販売物を置くスペースが限られているため、今回は少数制作にも対応してくれるREDTRAINの「ONEBOOKS」サービスを利用させてもらいました。
画集を編集すること自体が初めてだったため、その中で学んだこと、過去作のPSDファイルを確認していく中で気づいたことを、共有したいと思います。
「ONEBOOKS」は1冊から作成してもらえるので、まずは試作を行いました。
届いたモノを見て一番感じたのは、家庭用プリンタと業務用プリンタでの色の差です。
結果としては「ONEBOOKSでの印刷は黒が強く出る」という印象でした。もともと彩度を低めに画面を作るので、よりそう感じるのかもしれませんね。
下記の画像・右は届いたものをカメラで撮っているので、ライトの関係で色が変わっています。こうしてみると、印刷所で黒が強く出るというよりも、家庭用プリンタでは白っぽく出たのかもしれません。
推奨変換プロファイル: Japan Color 2001 Coated
※ 質問窓口を通して確認済み
同じプリンタでも、紙を変えると色の出方が変わります。
今回は印刷環境がまるごと違うため、差がでるとは思っていましたが、想定よりも大きく差が出たなと感じました。
家庭用プリンタはCanonのPIXUS iP110を使用しています。
家庭用プリンタの方が、画面で見ているイメージで出力される印象ですね。
少し調べたところでは、印刷所の出力結果を家庭用プリンタの出力結果へ近づけることはかなり困難とのこと。大規模な流通に乗せるものであれば、こだわりたいですが、小ロットで注文している間は、印刷所の特徴として覚えておくくらいのほうが良さそうですね。そういうことも1冊から確認できるので、助かりました。
窓口の方も丁寧に対応していただき、ありがとうございました。
ただ、印刷所の特徴を知った上でより良い作品を出していきたいという思いはあります。きれいに出力できる様に補正を描けるか、製作中のイメージの近づけ方については、これから情報を集めて行きたいと思います。
また、ここしばらくは表情の出にくいブラシを使っていましたが、過去のPSDファイルと見比べてみると、「塗り重ねによる情報量の増加」という点では効果が薄い様に感じました。
このブラシは「境界線を整えると完成度を上げやすくなるのではないか?」という仮説を検証するために試作しました。思った以上に使いやすかったので、描き込みにも使っていましたが、あくまで境界をはっきりさせるときに限定して使った方が効果は高そうですね。描き込みでは、ブラシを以前のものに戻すほうが、自分の求める方向に進めそうです。
製作中に取ったメモなどは、制作が終わったタイミングなどで見返しをしていますが、文字では感じることができなかった自分の変化を今回の編集を通して拾うことができました。
何年かを通しての振り返りには、PSDなどの元データを通してみてみるのは、良いのかもしれませんね。
「温故知新」とはこういうものかなと思いました。
今回編集した画集「0.1 Illustration Log Vol.1」は「幻想藝術考7」展でも購入いただけます。
この断片があなたの星へ続く道を、少しでも照らすことを願って
「小ロットから制作を頼める「ONEBOOKS」へ依頼して、画集を作ってみました」への1件のフィードバック
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