構図:下から上の流れ

構図:下から上の流れ

モノは上から下に動く。これは「モノが下に落ちる」という自然の法則から連想される印象です。この小さな印象は、イラスト上で動きを作るだけではなく、配置されたモノの関係性にも影響を与えます。今回は、上から下への流れと関係性について解説していきます。

はじめに

下から上への流れの印象は「モノは上から下に落ちる」という自然の法則のから連想される印象が前提となっています。

こちらは別記事にまとめていますので、ご参照ください。

【構図要素】下から上への流れ

強い抵抗の意思

画面の上から下へという流れは、自然の法則にしたがった強い動きです。

下から上への流れはこれに逆らうものとして、強い抵抗や意思を印象づけます

強い抵抗の意思
強い抵抗の意思

映画のポスターで敵方を画面上部の背景に大きく配置し、主人公が画面下部から見上げる構図が見られます。これも、敵方の力の大きさと主人公たちの窮地を強調する構図です。そして、主人公たちの立ち向かう意思の強調でもあります。

強大な敵へ立ち向かう主人公
強大な敵へ立ち向かう主人公

基本的には弱い立ち位置

ただし、強い抵抗の意思をかんじるのは、下から上への流れがある場合だけです。

単純に下に置かれた要素は自然的には弱く、劣勢の立ち位置になります。

上を向いていても、身体が流されると圧倒されたイメージになる
上を向いていても、身体が流されると圧倒された印象になる

さらに、上から下への大きな流れに身を任せるとより劣勢を感じさせます。

流れに乗って逃げ出すと、立場はより劣勢に感じる
流れに乗って逃げ出すと、立場はより劣勢の印象を強める

構図要素・配置の絞り込み検索

構図を学ぶ中で、画面の最終的な印象は小さな印象の積み重ねだと気づきました。

各記事で紹介している、小さな印象のどれか1つを採用すれば、良い構図になるというわけではありません。

重要なのは小さな印象の中から、自分が求める印象を集め、最終的な画面の印象を強化していくことです。


印象の方向を揃えるために、構図要素を印象(タブ)で絞り込みできる仕組みがあると、検討の助けになると考え、仕組みを準備しています。

イラスト制作の助けになれば幸いです。

※メインメニューからは「How to」→ 「構図要素・配置の絞り込み検索」とたどってください。


この断片があなたの星へ続く道を、少しでも照らすことを願って

投稿者: 0.1

厚塗りで「存在感や重さ、質感による説得力」のあるイラストを目指しています。 日本では線画をベースとしたイラストが主流ですが、そこから外れたモノもイラストの世界を広げる為に必要だと考えています。「世界観にもう一味試したい」そんなときには、ぜひお声がけください。

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