世田谷文学館で開催されていた「ヒグチユウコ展 CIRCUS」へ行ってきました。
最終日なので、空いているかな?と思ったのですが、開館直後でも大勢の方が来場されていました。女性が好みそうな印象でしたが、老若男女問わずという感じでしたね。
ヒグチユウコさんのことは今回の巡回展ではじめて知りました。
展示案内にあったイラストが素敵だったので、ぜひ本物を見てみたいと思ったこと、東京での展示は、本日が最終日だったこともあり「これは行かねば」と。
巡回展ですので、気になる方はリンク先の展示案内をご確認ください。
「ヒグチユウコ展 CIRCUS」
目次:
リアルでも愛嬌があるから、怖さと可愛さが同居する
展示案内の第一印象は「可愛いキャラクター」でしたが、モチーフやキャラクターの描き方は、思っていたよりも詳細で、リアルでした。
しかし、キャラクターたちの顔には愛嬌があり、モチーフの組み合わせもあって「だんだこれ?」という面白みが生まれると感じました。
また、構成の中に「Horror」があり、その雰囲気を出せるのも、リアルな描き方をされているからこそだと思います。
モチーフの中にはグロテスクなモノもありましたが、血なまぐさいわけではなく、冷えのような、通った怖さを感じました。
目の描き方が、共通して可愛らしかった
動物・少女・奇怪生物といろいろ描かれていましたが、全体の可愛らしさは目の描き方にありそうです。
展示はテーマで別れていましたが、どのテーマのキャラクターも、目が可愛いんですよね。そこが作品全体の印象を牽引しているのだろうなと。
改めてキャラクターを作る上で目の力は強いなと感じました。
ひとつめちゃんがカワイイ。
陰影の描き込みが、表情豊かだから、色は淡くても十分
実際の作品を拝見していて気づいたのは、着色は淡い色が多いことでした。それでも、イラストとしての印象は薄れていないということに、驚きました。
最近の自分の制作では、彩度が高く、濃い色を使うことを意識していたので、余計にそう感じたのかもしれません。
画材の表記は見えなかったですが、細いペンで描かれていると思います。
活版印刷時代の、エッチングで作られた挿絵に、近い印象でした。
陰影も線で描かれているので情報量が多く、淡い色でも印象が薄れないのだと思います。
「陰影に表情をもたせる」というのは、あまり考えたことがなかったので、気になりますね。ちょっと習作を作ってみようかなと思います。
良い刺激をいただきました。ありがとうございます。
まとめ
リアリティの中にも、キャラクター性は乗せられる
更新履歴
- <2019/04/01>表現方法一部修正