構図:明暗対比は画面に物語あたえ、舞台をつくる

構図:明暗対比は画面に物語あたえ、舞台をつくる

画面内の要素に対比をつくることが、興味を引く画面をつくる第一歩です。今回は配置される要素の明暗に差をつくることで生まれる印象の変化と、明暗が対比する要素を見るときの視線の動きのクセを見ていきたいと思います。

【構図要素】差をつくり、視線の誘導する(興味と視線誘導の基本)

画面への興味は差をつくることから生まれる

興味を引く画面をつくる基本は、要素の関係性に差をつくることです。

配置する要素に差をつくり、対比させることで、そこに物語の断片が生まれます。この物語の断片は見る人の興味を引くために重要な役割を果たします。

差を作ることは、何を伝えたいか、どこをみて欲しいか。
つくり手の意図をよりはっきりとさせることにつながります。

また、対比した要素をみるとき、人には共通のクセがあります。
このクセを知ることは、画面上での視線の動きを誘導することにつながります

図:差がない画面には興味も生まれない

【構図要素】明暗の差をつくり、対比させる

明暗差がなければただの集合
明暗差がなければただの集合

明るい要素が主題

画面に明暗の差がある場合、視線はまず明るい部分に引き寄せられます。

明るい要素は明度だけではなく、焦点・情報量の点からも、よりハッキリと見えます。このため、基本は明るい要素が主題。暗い要素が副題になります。

明暗差:主題と副題を分ける
明暗差:主題と副題を分ける

画面に明暗の差をつくるときは要素同士の明暗だけではなく、主題と背景の明暗の差も意識することが重要です。

主題に引き寄せられた視線は、明るい順に要素を辿り、画面上を移動していきます。

明暗の対比:視線は明るい要素から暗い要素へ
明暗の対比:視線は明るい要素から暗い要素へ

スポットライト

明暗さをより強調することで、舞台のスポットライトと同様に、主題を主役として際立たせることもできます。

スポットライト効果:主役とその他
スポットライト効果:主役とその他

構図要素・配置の絞り込み検索

構図を学ぶ中で、画面の最終的な印象は小さな印象の積み重ねだと気づきました。

各記事で紹介している、小さな印象のどれか1つを採用すれば、良い構図になるというわけではありません。

重要なのは小さな印象の中から、自分が求める印象を集め、最終的な画面の印象を強化していくことです。


印象の方向を揃えるために、構図要素を印象(タブ)で絞り込みできる仕組みがあると、検討の助けになると考え、仕組みを準備しています。

イラスト制作の助けになれば幸いです。

※メインメニューからは「How to」→ 「構図要素・配置の絞り込み検索」とたどってください。


この断片があなたの星へ続く道を、少しでも照らすことを願って

投稿者: 0.1

厚塗りで「存在感や重さ、質感による説得力」のあるイラストを目指しています。 日本では線画をベースとしたイラストが主流ですが、そこから外れたモノもイラストの世界を広げる為に必要だと考えています。「世界観にもう一味試したい」そんなときには、ぜひお声がけください。

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