以前にグレースケールで描きこみを行い、グラデーションマップで着色を行う方法を、ネットの記事で拝見しました。その後もSNSなどで別の方が試されているのを何度か見かけたので、自分でも試してみたくなりました。
目次:
グレースケールで描き込めば、混乱が少なく速いのではないか?
ここまではグレースケールでラフを制作し、レイヤー効果でカラー検討を行っていました。情報量を多くする方向で描いているので時間はかかるのは承知の上ですが、色の多さから混乱があるのではないかとも考えていました。
今回はグレースケールで情報量を上げていくので、色の要素は一旦脇においておくことができます。明暗の設計に注力できるので、混乱の減少と製作速度の向上が図れるのではないかと期待しました。
グラデーションマップでの着色、今回の感触は?
結果としては、グラデーションマップは下地としてはありという結論です。
気づいた点としては下記になります。
- 1つのグラデーションマップだけだと、思った以上に色の変化が平坦
- 自分は思っていた以上に、着色時の色相幅が広い
- 白黒だと思った以上に細部は詰めにくい
ここでは、最も大きな反省だと考えた「1つのグラデーションマップだけだと、思った以上に色の変化が平坦」を中心に描いていきたいと思います。
グレースケールでの制作に慣れていないと、グラデーションがのっぺりとしやすい
グレースケールでの描き込みを終え、いざグラデーションマップで色を乗せてみると、期待していたよりものっぺりした印象で、色の変化もつまらないと感じました。
のっぺりした印象になるのは、グレースケールにした際のグラデーションの幅が浅いということです。デッサンでのカラーからグレースケールへの変換力不足は改善点ですが、仕組みとしてもいつもよりも色の変化は乏しくなりそうです。
グラデーションマップはグレースケールの明度の変化に指定した色を乗せていきます。ここまでの制作では画面内での色相の変化を多くしたかったため、メインライト側と反射光側では別の色を使うことが多くありました。単純にグラデーションマップを当ててしまうと、メインライト側・反射光側で色の変化はおなじになってしまいます。ここは別の工夫が必要ですね。
筆跡を残す描き方なら偶然性を期待できる
ただ、自分のように筆跡を残す描き方をしていると、意図しないところに思いがけない色が入ることがありました。ここは修正点にもなるのですが、偶然性として色幅を作るには良いのではないかと思いました。
また、同じ色が同じ様に入るというのは、画面全体の調和・色の方向性を統一するという点ではかなり有効だと感じました。
グラデーションマップは描き込み前の下地作りとしてはありという手応えを得られたのは、収穫でしたね。
最後に、今回の制作では人物の描画でのグラデーションマップの有効性を実験したかったため、装飾の花については写真素材を加工して使用しています。ここは思った以上にイラストっぽくなったので、今後の制作でも検討してみたいですね。
この断片があなたの星へ続く道を、少しでも照らすことを願って
イラスト制作の依頼先をご検討中ですか?
「CONTACT」にてご相談お待ちしております 。
「s.bu.f 交差する肖像」への2件のフィードバック
コメントは受け付けていません。