以前にAdobe社公式アドオン「ScriptingListener」を使用し、色検討をしたレイヤーを各レイヤーへ配布し、統合するPhotoshopスクリプトを試作しました。
ScriptingListenerは導入が手軽だったのですが、出力されるコードは特殊なものであり、コードの中から必要な処理を切り出す作業にも時間がかかりました。
調べてみるとScriptingListenerで出力されたコード以外にも、JavaScriptをベースにした記述ができるようです。他の開発言語を知っている身としてはこちらの方が書きやすいと感じました。また、公式のドキュメントもJavaScriptベースのものの方が理解しやすいものでした。
今回は、前回試作した処理をJavaScriptベースに置き換えて見たいと思います。
また、試作したスクリプトをしばらく使った結果、改善したい点も出てきました。その点も対応したいと思います。
目次:
スクリプトの目的と改善点
目的
色検討をした複数の検討レイヤーを、ラフ検討した各レイヤーに配って統合したい
改善点
試作ではカラー検討レイヤー1つにつき、1回ずつスクリプトを実行していた。
面倒なので「color」グループに入れたレイヤーを全部配るようにする。
改善点を含めた動作概要
- 色検討をしたレイヤー群をグループ化(フォルダーへ入れる)、グループ名は「color」とする
- 色を適用したいレイヤーはどのグループにも入れない。
- グループに入っているレイヤーは無視する
- 非表示レイヤーは無視する
- スクリプト「[c1upp] set_colorLayers v1」を実行する
- 「clolor」グループ内のレイヤーを下側から順次各レイヤーへコピーし、クリッピング後統合する
- 「color」グループが非表示になったら作業完了。
動作サンプル動画
文字だけだとわかりにくいと思いましたので、動画を準備してみました。
今後の改善点
今回のスクリプトでは対応していませんが、そのうち他のグループにもレイヤーを配れるようにしてみたいと思います。
こういうことできると便利という点があれば、コメントを頂ければと思います。
次の改善の際に参考にしたいと思います。
スクリプトファイルを入手する
PixivのBOOTHに置いておりますので、見てみてくださいな。
スクリプトファイルの設置と起動方法
スクリプトファイルをダウンロードします。
ファイルを以下のフォルダへコピーします。
Windows:
c:/Program Files/Adobe/Adobe Photoshop CC 20**/Presets/Scripts
Mac OS:
/Applications/Adobe Photoshop 20**/Presets/Scripts
コピーが終わったら、Photoshopを起動して動きを確認してみましょう。
1.色検討したレイヤー群は「color」グループに入っていますか?
2.色を乗せるレイヤー群はどのグループの中にもいませんね?表示状態になっていますか?
3.色を乗せたくないレイヤー群は別のグループに退避させましたか?あるいは、非表示になっていますか?
4.休憩の準備はできましたか?
レイヤーの枚数によっては時間がかかります。
5.スクリプトを実行します
この断片があなたの星へ続く道を、少しでも照らすことを願って