『ライフハック大全』に本来の目的は効率ではなかったことを学ぶ

『ライフハック大全』に本来の目的は効率ではなかったことを学ぶ

今回は堀 正岳さんの『ライフハック大全』を拝読しました。ライフハックというと私は最新の情報を追いかけてしまいます。しかし、ライフハックの目的は効率ではなかったようです。「人生をもっと楽に、もっと楽しく」この目的に照らしてみると、以前に触れた情報の中にも、効果的な項目が埋もれているかもしれません。

今回は堀 正岳さんの『ライフハック大全』を拝読しました。

著者概要

堀 正岳さんは北極における気候変動の研究者。さらにライフハックなどをテーマとしたブログ「Lifehacking.jp」を主宰されている方です。

書籍概要

発行は2017年と少し前です。ただ、最近ライフハック系の文章を読んでいなかったので読んでみました。ツールは確認が必要かもしれませんが、考え方の部分は参考にできるのではないかと思います。

本来のライフハックが目指したのは効率ではなかった

1つの不満がありました。 それは、効率化や、生産性を追い求めるあまりに、ライフハックが当初持っていた「人生をもっとラクにしよう」「もっと楽しくしよう」というメッセージがいつしか薄れてしまったことです。

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私は仕事の効率化を目指す中でライフハックに出会ったので、この考え方は新鮮でした。

最新のツールの使い方や、新しい思考を取り入れることだけがライフハックではないということですね。

そこで今回は、簡単にできることだけどやっていなかった。単純だけとやってみると効果があったトピックスについて書いていきたいと思います。

休憩をする時はPCにもリフレッシュをさせよう

資料作りが一段落ついたらパソコンを再起動、情報収集にあらかたの目処がついたらパソコンを再起動、といった具合に実践すれば、パソコンも頭もスッキリした状態が維持でき、1日の仕事にリズムを作り出すこともできるでしょう。

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個人的にWindows 10にしてから、何かの調子が悪い頻度が高くなったと感じます。

調べ物程度であれば放っておけるのですが、イラスト制作など大きな作業を始めるとその小さな引っ掛かりがストレスになります。ここまでは問題を感じたときに、パソコンを再起動していました。

休憩時は自分もパソコンもリフレッシュする。単純な内容ですが、一番効果が高かったと感じます。

ライフハックの「人生をもっと楽しくする」という目的から行くと、このくらい単純な項目が合っているのかもしれません。

ピーナツなメールの処理の仕方

ブログ43Foldersのマーリン・マン氏は「むしろメールはピーナッツのように扱うべきだ」と説きます。つまり、メール自体は食べられない殻に過ぎないので、「用件」という「中身」をカレンダーなり、ToDoリストなりといった信頼できる場所に取り出したら、メール自体はアーカイブして受信箱から速やかに消し去るのです。

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思い返すと、要件の確認のために同じメールを何度も開いていました。

読んだ直後は場所の見当を覚えていますが、しばらく経つと探すのに時間がかかります。

メール本文の、本当に必要な内容は数行。

であれば、初回でその必要な要件だけ拾い上げ、作業中は拾い上げた先を見ることで、集中した作業環境を保つことができそうです。

メールを何度も見返すのは、同じピーナツの殻を何度もむく行為。

殻を取るのは一回でいいですよね。

また、Webメールを使っている場合は、ブラウザを開いたついでの脱線も減るので、思った以上に時間とうまく付き合える様になると感じました。

空っぽになるためのGTD

最後に本書を読んでGTDには再び取り組んでみようと思いました

ここしばらくは、すべての予定をカレンダーに入れることにチャレンジしていました。時間の幅が見えていたほうが、予定の締め切りが見えやすいと考えたからです。

大きな予定を調整することは問題ないのですが、細かい項目も逐一時間を考えていると時間がかかってしまい、煩わしく感じます。

カレンダーとリストの併用を再考していたところなので、取り組むにはタイミングが良さそうです。

すぐに新しいタスクや心配事が頭の中に忍び込んできます。そこで1週間に一度、時間を割り当てて、もう一度頭が空の状態になるまですべてを書き出してゆくのが週次レビューです。 週次レビューにはもう1つの目的もあります。リストの中に入っている項目のうち、すでに必要がなくなったものや放置されているものを整理し、タスク管理のシステムの新鮮さを保つのです。

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そもそもGTDは気になっていることを頭から追い出すことが目的でした。

気なっていることに一旦向き合う時間を作り、整理する。そうして、思考のブレーキを外すのがGTDの効果です。

なんとなくリストとカレンダーは択一のツールと捉えているところがありましたが、ステップが違うだけなんですね。

まとめ

温故知新

現在取り組んでいる課題解決の鍵は、案外過去に触れた情報の中にあるのかもしれません。

新しくつくるだけではなく、以前に書き留めたものを見返してみるのも良いのではないでしょうか?


この断片があなたの星へ続く道を、少しでも照らすことを願って


<参考>

投稿者: 0.1

厚塗りで「存在感や重さ、質感による説得力」のあるイラストを目指しています。 日本では線画をベースとしたイラストが主流ですが、そこから外れたモノもイラストの世界を広げる為に必要だと考えています。「世界観にもう一味試したい」そんなときには、ぜひお声がけください。

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